チェリーだより
いろいろな家族のかたち
~隣の親子は クラスのあの子の家庭は ”里親かも”~
血のつながった親からバトンを受けて、家庭に迎え入れて育ててくれている親(“里親”)の家族が、今、全国で、そして山形県内でも増えています。それは、子どもはできるだけ家庭的なところで育つことができるように、国や県がいろいろな施策を進めているからです。里親制度についてはNHKの番組のあさイチでも以前特集が放送されました。
里親宅にいるのは、赤ちゃんのこともあれば、幼稚園や学校に通っている子どももいます。高校卒業までの長い期間のこともあれば、数か月など一時的なこともあります。養子縁組をしていることもあれば、養育里親といって、養子縁組とは関係なく一緒に生活している場合もあります。詳しくは、チェリーのホームページをご覧になってください。
さて、皆さんは、今まで里親さんや里子ちゃんと出会ったことがありますか。
里親さんたちの声をお聞きすると、「特別なことをしているという目で見られたり、聞いていけないことを聞いてしまったような顔をされたりする」ということがあり、「まだまだ制度が理解されていないなーと感じて辛い」ということでした。血縁関係のある家族との違いで言えば、里子ちゃんには2人のお父さんとお母さんがいますが、そういうことは他にもありますよね。子どもさんを連れて再婚した場合も同じです。夏ドラマで目黒蓮さんが演じた“夏くん”のお父さんとお母さんも子連れ再婚でしたね。他にも、シングルパパ、シングルママもいたり、祖父母と暮らしている子もいたり、家族っていろいろな形があります。里親子も家族の1つのかたちです。毎日の生活を通して、家族の絆を築いています。
10月は『里親月間』です。いろいろなイベントが開催され、テレビなどで見聞きすることも増えると思います。ちょっと関心をもって見てみてください。そして、里親制度が多くの人に知られて、普通のことになってほしいと思っています。
さらに国は“困った時に、子どもを預かってもらう先”として里親さんにもその役割を担っていただこうと進めています。県内ではまだあまり進んでいませんが、昭和と異なり、最近は核家族化が進み、祖父母も高齢・遠方で預けられないことも多く、地域のつながりも弱く一人で育児を抱えていることが多いと思います。そんな時に預かってもらうことは、どんなに助かるか…。 そんな風に、困ったときは気軽に頼ることがきるようになるといいですね。そして、余裕ができたら、今度は助ける側にまわることができれば…、そんな風に子育てが巡っていけばいいなーと思っています。